栃木県のお客様よりテーブル用の鉄脚のみのオーダー製作をご依頼を頂きました。足場板を天板にしたテーブルの自作を検討されているそうで、脚のみオーダーできる所を探していたそうです。鉄脚にするだけでさまになりますし、サイズをミリ単位で指定出来るので、天板が決まっている方には便利なオーダーです。今回は鉄脚のみのオーダーをお考えの方の参考に、製作の様子をご紹介します。
1. 必要な大きさを決める
今回のお客様はCADをお使いでしたので、この様な画像でサイズをご指定頂きました。もちろん、口頭やメール、手書きでもOKです。その際には、ちょっとしたオプションの加工や構造についてのご相談も承ります。
■ 仕上がりの高さについて
必要な高さから「天板の厚み〇〇mm」を引いた数字がご注文頂く「鉄脚の高さ(H)」となります。Tetsu Mokuでよく使用するのは鉄脚の厚み9mm(t) × 幅50mm(D)ですが、もちろん変更も可能。例えば厚みをより薄い6mmにしたりする事も可能ですが、高さが70cm以上で天板が重いのに薄い部材にしたりすると揺れる可能性があるので注意が必要です。
■天板に取り付けるためのネジ用穴について
ネジ用穴の位置はおまかせ頂いても、指定して頂いても結構です。木ネジ用の皿ザグリ穴、ボルト用の貫通穴どちらでも加工可能です。
2. 仕上げ方法を選択
次に仕上げ方法を選択して頂きます。Tetsu Moku でよく出る仕上げ方法は4種類程あります。
光の当たり方や見る角度によっても若干変わりますが、左から無塗装、黒染め、黒マット、アイアン塗料、となります。料金としては、無塗装<黒マット吹付<アイアン塗料<黒染めとなります。もちろんツヤあり白、白マットや傷の付きにくい焼付塗装などへの変更も可能です。
3. 選択した仕上げ方法により加工が必要な場合がある
今回は「黒染め」を選択頂いたので、無塗装の状態から黒皮と呼ばれる酸化皮膜を削りました。そこまでラフじゃなくていい場合は、酸化被膜が元からない「ミガキ」と呼ばれる鋼材もありますが、よりラフにしたい場合はこの工程と薬品で染める工程があるため、他の仕上げ方法よりも料金がお高めになっています。
「黒染め」は、いわゆる只の黒の塗装や黒皮とは異なり、字のごとく薬品で「鉄を染める」仕上げ方法です。個人的にはリアルな質感であると感じます。削り跡や染めムラも現れて後々はサビもうっすら出ます。ラフで一風変わった質感がお好きな方にはオススメの仕上げ方法です。
4. ネジ用穴の加工
天板に固定する木ネジを通すための穴を必要な箇所に開けます。写真は皿ザグリ穴の加工のため大きい径から開けている様子です。
5. 溶接して組み立て
サイズに切りそろえた材料を溶接して組み立てます。
6. 薬品で鉄を黒染め
脱脂をして薬品で鉄を染めていきます。
7. 完成
そして出来上がったのがこちら。先日納品させて頂きましたが、きっとテーブルの脚としてこっそり主張しつつその役割を果たしてくれている事でしょう。
こんな感じで「脚だけよろしくね。」的な注文も承っております。全然OKです。気になった方は是非contactよりお問い合わせ下さいますようお願い致します。
商品の詳細はこちら。→ https://tetsumoku.com/products/iron-legs-1/