ウォルナットダイニングテーブルセット|新築に合わせたオーダー製作

ウォルナット集成材 リビングダイニングテーブルセット横浜市のお客様から新築に合わせてウォルナットのリビングダイニングセットをオーダー頂きました。テーブル、ベンチ、スツールとまとめて製作させて頂きましたので、今回を例にご依頼から納品までの流れをざっとご紹介致します。ケースバイケースですが「オーダーってどんな感じで進んでいくの?」という漠然とした不安が少しでも取り除ければ幸いです。

サイズ、デザイン、価格。丁度いいものって見つからない…

今回ご依頼頂いたお客様はシンプルなものが好みでした。凝った作りであったり、デザイナーズ家具である必要はなかったのだそうです。ただ、リビングにはくつろいだり腰掛けたりするための小上がり(下写真)を設けたので、その高さ35cmに関連付けて使える家具である事がポイントでした。
もちろん既製品も色々探しました。サイズ、デザイン、気に入ったものは沢山あるのですが、それを両立しているモノはなかったそうです。どちらかを妥協しなければいけないなら、いっその事「作ってもらっちゃえばいいんじゃないか?」というのがオーダーを検討するきっかけだったそうです。
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オーダーメイド家具屋さんにも作り方や雰囲気に違いがある

階段の手摺等にアイアンを使用している事もあって「木と鉄のシンプルなオーダー家具」をキーワードに探し始めます。もちろんシンプルなテイストで鉄も扱う家具屋さんは沢山ありました。ただ、全体的に少し綺麗過ぎたのだとか。適度な手作り感やアジのある雰囲気がお好みでしたが、「わざと雑に作って下さい」と言う訳にもいかず…。しばらく探した結果、シンプルだけど綺麗すぎずラフで無骨なテイスト、ある意味「ちょっと雑な感じ」だったのがTetsu Mokuでした。
mobile_top3HPの作品をご覧頂いたところ、力の抜け加減、価格感がまさに「丁度良い具合」だったそうです。ここなら自分達に合いそうだ!という事でオーダーのご相談を頂きました。
Tetsu Mokuでは、本当に雑に作っている訳ではなく「不器用な老人が一生懸命、愚直に作っている」感じを目指して一つずつ丁寧に作っています。そんな風に、オーダーメイド家具屋さんにも作る時のスタンスや醸し出す雰囲気に微妙な違いがありますので、是非その匂いを感じ取って自分に合う家具屋さんでオーダーメイドして頂ければと思います。もし、デザイナーズ家具や綺麗な家具がお好みの場合はTetsu Mokuではないのかもしれません。

オーダー品を置く場所の雰囲気や情報は出来るだけ具体的に

そしていよいよオーダー製作するにあたってお打ち合わせを開始します。まずは「ざっくりご希望をお聞きかせ下さい」という事で、LINEやメール、お電話を通して出来るだけ多くの情報を頂きました。特に今回のお客様はデザイン関係のお仕事をされていたという事もあり、おウチの模型も自作されていましたのでそのお写真も送って頂きました。
建築模型の外観こうして「目に見える情報」は、あればあるほど製作側もイメージ出来るので非常に助かります。ご相談の際には是非、家具についてのご希望を文章だけでなくプラスアルファの画像等もご準備頂ければ幸いです。(もちろんマストではありませんし、あくまでも可能な範囲で無理なくお伝え下さい。)

その他には、事前にこんな事をお知らせ頂きました。
・ご希望のサイズ、デザイン、予算
・リビングのフローリングの色(アピトンという材種で赤みがかった明るい色合い)
・お部屋の雰囲気(シンプルなモノで構成、壁は白で光がよく入る、など)
・脚底のキズ防止フエルトの有無
・希望納期(引越しに合わせてこれ位の時期に欲しい、等)
・搬入経路の確認(大きいテーブル等が入れられるか)

ここまでのお打ち合わせで3日~1週間程お時間を頂いており、こちらから鉄脚とウォルナットのサンプルをお送りしました。もちろんお近くの方はお伺いしますし、遠方の方はLINEやメール、お電話などのご希望の方法でもお打ち合わせ可能です。その際には出来るだけ具体的にお話しをお聞かせ頂ければと思います。

お見積りを兼ねたCGイメージのデザイン提案

伺ったご要望をまとめてお見積もりを兼ねたデザイン提案をさせて頂きました。
・HP掲載の既存商品やデザインが決まっている場合は、サイズと仕様を伺い無料でお見積り
・有料オプションで製作物の簡易CGパース作成も可能(製作物1件¥5,000、デザイン提案は1案¥15,000)

今回はHP掲載の既存商品のサイズ変更に該当しますのでお見積もりは無料でしたが、有料オプションで製作物と建物のCGイメージ製作もご依頼頂きました。
こちらのサービスはラフスケッチではなく、CGなので色々な角度から検討できるのがメリットとなります。

頂いた情報を元にしたお部屋のパースイメージも作成致しました。製作物と合わせて大きさや雰囲気もご確認頂けます。

更に今回は見送りとなりましたが玄関前のポストもご検討されていたので、ポストのデザイン案も提案させて頂きました。
新規デザインをご希望の場合は、1案¥15,000でCGによるデザイン提案+お見積りをさせて頂きます。
(※製作に至らなかった場合は著作権の譲渡は致しません。)

玄関周りの情報も頂いていたのでこちらもパースイメージでご提案させて頂いております。

このCGイメージがある事によって完成のイメージが出来たとご好評頂きました。有料にはなりますが安心してご依頼頂けるのでお勧めしております。

ウォルナット集成材|天板製作の様子

お見積もりにもご納得頂いてデザインも決定すると、いよいよ製作開始です。今回はウォルナット集成材シリーズの天板製作の様子を少しだけご紹介します。まず、材料を切り出してパーツを揃えたら合板に一枚ずつ並べていきます。
ウォルナットのピースを合板の上に1枚ずつ並べるもちろん大きい天板となると何百枚となりますのでもの凄く時間が掛かります。ではなぜこの方法で製作するのかというと「人が苦心した複雑感」が表現出来るからです。ランダムに生まれた微妙な隙間を後から埋め木する事で「目詰まり感」や「ラインのズレ」が出るので、工業製品やきっちり作る家具にはない味わいが出ると考えています。
ウォルナットのピースを合板に並べる 全体像並べ終えたら必要な部分以外のミミを切り落としサンダーで粗めに均します。それが下の写真です。
ウォルナット集成材の表面を粗く均した様子均す際にも、わざと「均した跡」を残します。深いノコ目が残っていればその部分をそのまま活かします。そのままでも浅い色合いで雰囲気がありますが今回は水を弾いて欲しいという事でミツロウワックスで仕上げます。
ウォルナット集成材とミツロウワックスミツロウワックスには油分が含まれているので若干の水分でしたら弾きます。ですのでTetsu Mokuでは硬く絞った台拭きであれば水吹きもして頂いて構わないとご説明しています。日頃のメンテナンスとしては、「色が薄くなって乾燥してきたな」と思ったらミツロウワックスで吹き直すのみです。繰り返す内に乾いても色が濃くなり、スレ等の経年変化も徐々に出てきて良い雰囲気になります。

木は生きているので乾燥により収縮してスキマ等も出てきますが、Tetsu Mokではそういった経年変化もリアルで良いと考えています。この様な感じでウォルナット集製材の天板や座面は作られ、別で製作していた鉄脚と組み立てて完成となります。

納品と設置の様子

ここまでで約3ヶ月程お待ち頂きましたが無事に納品させて頂く事ができました。搬入の際は折り返し階段でしたので、天板と鉄脚は別で搬入してリビングで組立をしました。実際に設置するとこの様な感じです。ウォルナットダイニングテーブルセットをリビングに設置こうしてみると床に近い色でしっくり馴染んでいますね。それが狙いでもあったそうで大変喜ばれていました。天板のラフな感じも気に入って頂けた様で胸を撫で下ろしました。

さて、今回のウォルナット集成材のダイニングセットのご紹介いかがでしたでしょうか。オーダー製作の序盤のあたりを中心に納品までをざっと事例をご紹介しましたが、あくまで事例です。ご不明な点のご質問のみでも結構ですので是非一度お気軽にご相談頂ければと思います。お待ちしております!

このオーダー商品の詳細はこちら。
・テーブル walnut living table 1
・ベンチ  walnut bench 1
・スツール walnut stool 1